機材選びは楽しいね!■交換レンズ編
デジタルカメラグッズ情報


●入門者の為の「レンズ選びの基礎知識」

もし、ニコンFマウントのレンズを1本も持っていなくて、DX機を買われるデジタル一眼レフカメラ入門者なら
どんなレンズを買ったらいいか悩むと思いますが、そういう方の為のレンズ選びの基礎知識ということでご紹介いたします。
# レンズのカタログに書いてある項目のちょっと詳しい解説だと思ってください。

まずレンズ選びで重要なのは、当たり前ですが、自分がどんな被写体を撮るかで、おおかた決まります。
そこでレンズの次の事項の選択が必要になります。

 ・焦点距離(ズームか単焦点かも含む)
 ・ズーム比
 ・開放F値
 ・最短撮影距離
 ・重さや大きさ
 ・超音波モーターと手ぶれ補正機能
 ・レンズ構成や使用素材、絞り羽根枚数など
 ・DX専用か?FX兼用か?
 ・実売価格


 この中で一番重要なレンズ選びの要素は「焦点距離」、「開放F値」、「価格」です。

●焦点距離について

 これは撮影する被写体と撮影する位置によりその範囲と距離によって違います。
 ・より広い範囲や被写体から近くで撮るには広角レンズが必要です。
 ・より狭い範囲や被写体から遠くで撮るには望遠レンズが必要です。
 ・小物や花などを至近距離で大きく撮りたい場合はマクロレンズが必要です。
 ・普段のスナップやポートレートなど一般的に一番利用頻度が高いのは標準レンズです。

 では実際の焦点距離とそれに対しての被写体例を挙げます。
 ここで重要なのはDX機の場合は撮像素子(CCDやCMOS)がAPS-Cサイズなので
 フィルムカメラより1.5倍した焦点距離とほぼ同じ画角(写る範囲の角度)になるということを注意してください。
 35mm換算焦点距離を使うのは各種デジタルカメラやフィルムカメラ(APSカメラ、中判カメラ、
 大判カメラなど)によって、同じ焦点距離でも画角が違うからです。それをわかりやすくするため、
 一般的な35mmフィルムカメラを基準にした場合、同じ画角になる焦点距離を表示します。
 これが35mm換算焦点距離になります。
 また、レンズの表記の場合は、これとは異なり実際の焦点距離(実焦点距離)を表記しています。
 # 実焦点距離はカメラがなんであれ変わることはありません。

 まあ、35mm換算の画角というのも、一眼レフカメラはDX機がはじめてという方は、
 この35mm換算値はあまり気にしなくいいです。それよりどのくらいの画角(撮影可能な範囲の角度)だけわかれば大丈夫です。

 ズームレンズの場合は可変焦点レンズと呼ばれ、焦点距離を変化させることが出来ます。
 その一番広角側から一番望遠側までを表記致します。
 (逆に焦点距離が変化しないものは単焦点レンズと呼びます。)

 
以下の文の表記は、全て実際のレンズの焦点距離(実焦点距離といいます。)で記します。
 また、(何mm〜何mm)というのはズーム範囲ではありません。広角レンズならズームの
 一番広角側がこの範囲ならこれに当てはまります。望遠レンズならズームの一番望遠側
 がこの範囲以内なら該当します。

・超広角レンズ

 (超広角域=FX機実焦点距離12から20mm位の範囲;DX機実焦点距離8mmから15mm位の範囲)
 
 これはとにかく広い風景や極端に狭い部屋の中などに使うことが多いです。
 ただ、レンズによっては周辺部が歪むものがもあります。
 肉眼より遠近感がきつくなります。また撮る角度によって画像周辺で遠近感による被写体の変形
 (斜めに写る等)があります。 (パースペクティブがつくと言います。)
 また、この焦点域のズームレンズの場合は、2倍ズームでも写り込む範囲が劇的に変化します。
 風景撮りが主なら是非とも揃えたいレンズですね。
 またこの範疇には魚眼レンズといって対角線で180度の画角を持つものがあります。
 画像はかなり歪んで写るのが特徴です。
 (その他、円周魚眼レンズといって撮影した画像が丸く写り、その外側が黒く写るレンズもあります。)

・広角レンズ

 (広角域=FX機実焦点距離24から35mm位の範囲;DX機実焦点距離16mmから24mm位の範囲。)
 
 普通に風景や屋内、また野外での団体写真などにも向きます。
 またちょっと広い範囲を撮るスナップにも向いています。
 とにかく一番使いでのある画角なので、最低この範囲が写るレンズを選択するのがいいでしょう。
 (実際、私はこの画角を一番多く使います。)

・標準レンズ

 (標準域=FX機実焦点距離45から60mm位の範囲;DX機実焦点距離28mmから45mm位ぐらいの範囲)
 
 これは35mmフィルム換算で50mmぐらいの画角が昔から標準レンズとされています。
 (実際のフィルムの対角は43mmぐらいですので、43mmが標準ということだったのですが、
  その後、一説にはライカが50mmを標準レンズとして売り出したということらしいです。)
 これは遠近感が肉眼に一番近いので標準とされているようです。
 (画角が肉眼と同じではないようです。)
 能書きが多くなりましたが、このレンズで撮った場合、人間の目には一番自然に写るようです。
 尚、遠近感は実際(35mm換算値)の画角によって目の錯覚を起こすことがあります。
 # 本当は遠近感(パースペクティブ)は撮影する被写体までの距離にのみ依存するんですが・・・

 スナップや室内でのバストアップの人物撮りには最適な画角だと思います。
 (室内での幼児撮影にもおすすめです。)

・中望遠レンズ

 (中望遠域=FX機実焦点距離70から135mm位の範囲;DX機実焦点距離50mmから85mm位ぐらいの範囲)
 
 この画角はポートレートにピッタリです。ポートレートを主に撮るのならこの画角の
 明るいレンズが一番向いています。
 また、室内での人物のアップ写真を撮るのにも適しています。
 (乳児の撮影にも適しています。)
 元々、標準域の実焦点距離なので、遠近感(パースペクティブ)があまり出ないので、
 レンズ端でも歪まずに、本来の被写体の形のまま写るレンズでもあります。
 したがって、歪みのない写りは商品や小物撮影に適している焦点距離だと思います。
 ポートレートでは最低この位の焦点距離がないと背景が上手くボケてくれません。

・望遠レンズ

 (望遠域=FX機実焦点距離180から300mm位の範囲;DX機実焦点距離120mmから200mm位ぐらいの範囲)
 
 このくらいの画角になると、ちょっとした距離(10mぐらい)があっても被写体を大きく撮れます。
 また、被写界深度も浅くなります(ピントの合っているように見える範囲が前後に狭くなる)ので、
 背景をかなりボカした撮影にも向いています。
 被写界深度(ピントが合っているように見える前後の範囲)は、望遠になればなるほど浅く(狭く)なります。
 ポートレートにもそのボケが利用できます。
 (200mmでは人物からかなり離れる必要がありますが・・・)
 
 また、ちょっと遠くの風景を切り取るときもこの位の画角がピッタリです。
 それから望遠撮影では遠近感が狭まって写る傾向があります。
 (これを圧縮効果と言います。)
 簡単に言うと、撮影者から主被写体の距離や主被写体から背景までの距離が
 狭くなったように写ります。
 (まさしく広角レンズと逆の効果です。)
 1km先の背景が被写体のすぐ後ろにあるように写ることもあります。
 この圧縮効果を上手く利用するのも望遠撮影の楽しみでもあります。

 また幼稚園ぐらいの運動会や室内での発表会などもこのくらいの画角で撮れると思います。
 犬などのドックランや散歩の時に撮影する場合、子供が公園などで遊んでいる
 自然な姿を撮影する場合にもこの画角が向いています。
 望遠レンズなので手ぶれはかなりし易くなりますので、手持ち撮影ではかなりしっかり
 構えるか、カメラの感度を上げる必要があります。(出来れば三脚使用をおすすめします。)
 手ぶれ限界の概ねの目安は『1/35mm換算焦点距離』より高速なシャッター速度が
 必要とされています。
 (例えば実焦点距離200mmのレンズはDX機の場合、35mm換算300mmになりますので
 手持ち撮影では1/300以上のシャッター速度が必要になります。)

・超望遠レンズ

  (超望遠域=FX機実焦点距離400mm以上の範囲;DX機実焦点距離300mm以上の範囲)
 
 この画角はかなり特殊なものを撮るときに使います。
 普通は小学校の運動会ぐらいしか出番がありません。
 (風景撮りの多い私はあまり使わない画角です。)
 しかし、野鳥やカーレース、スタジアムでのスポーツ、航空機、鉄道などを主に撮影される
 には必携のレンズとなります。
 勿論、この焦点距離は手持ち撮影では手ぶれを起こすので、しっかりした三脚で
 撮影することが肝要です。
 レースやスポーツ写真のように被写体が高速に移動する場合は、最低一脚は
 必要になります。
 このクラスの明るい大口径レンズは数十万円〜百万円以上しますので、よく予算を
 考慮してください。
 また、10万円以下の暗いレンズでは、よっぽど撮影条件が良くなければ、増感する
 必要があります。
 この焦点距離のレンズを購入されるときは、自分で本当に必要なのかをよく考えて
 購入されるのが賢明です。
 (年に1回だけの運動会のためなら安い70-300mmを取りあえず1本買っておけばよいと思います。)

・マクロレンズについて

 このレンズは被写体をかなりクローズアップして撮影出来ます。
 マクロレンズというと0.5倍(=1/2倍=1:2)から等倍(1倍=1:1)撮影が可能なレンズを言います。

 等倍撮影とは撮像体(フィルムやCCD,CMOSなど)に写った像が、実物大であるということです。
 例えば、35mmフィルムは横36mm縦24mmですが、この大きさの四角いものがフィルムいっぱいに写ったときを、
 等倍としています。
 同じく例えばDX機は横23.7mm縦15.6mmぐらいですが、これと同じ大きさの四角が画面一杯に写ったときに等倍となります。
 
 マクロレンズはとにかく小物や花を大きく撮りたいときに必携のレンズです。
 マクロレンズにはいろいろな焦点距離のものがありますが、どのレンズも
 全て等倍に写る事には変わりがありません。
 焦点距離によって何が違うかといいますと、ワーキングディスタンスと言って、
 被写体とレンズ先端の距離に違いがあります。
 焦点距離の大きなレンズほどワーキングディスタンスが長くなります。
 例えば、小物などはそこそこ近づいて撮影出来ますので50mmや60mmの
 マクロレンズが適しています。しっかり構えれば、手持ち撮影でも充分対応出来ます。
 一方、花壇の花などは近づけないことも多いですよね。また昆虫なども近づくと逃げられて
 しまうのである程度距離が必要になります。
 こういう場合は90mmや105mmのマクロレンズが最適です。
 しかし、この位の焦点距離になると手持ち撮影はかなり難しくなりますので、三脚を使って
 の撮影が無難です。
 それ以上の180mmや200mmのマクロレンズは、崖の高山植物や、池の中央の蓮の花、
 蜂のように寄ると危険な昆虫など、被写体にかなり離れなければならない状況の時に向いています。
 このクラスの望遠マクロレンズはかなりしっかりした三脚で撮影しないとブレます。
 またピントの合う幅もかなり凄く狭いので初心者にはあまりオススメ致しません。

 尚、どのマクロレンズも被写体に近づくにつれて、露出倍数というものがかかるので、
 F値が暗くなります。
 これは簡単に言えば、近づいてピントを合わす場合にレンズが倍近く繰り出します。
 したがって、口径の大きさが変わらず焦点距離が倍伸びたのと同様な現象になるため
 にF値が落ちます。(F値=焦点距離÷有効開口径だからです。)

・マクロレンズと露出倍率
  レンズには近距離を撮るためにフォーカスしてゆくと、次第に暗くなってゆくという性質があります。
  上記の現象でマクロレンズは、近距離撮影時にレンズ前群を大きく繰り出すため、露出倍数がかかってきます。

  TTL測光を行うAE機能のあるカメラでは、実際のF値である実効値がカメラに表示され、
  その値から適正露出を導き出します。(レンズによって異なる場合もあります。)

  さて実際にこの実効値を導き出す数式があります。
  露出倍数=(1+撮影倍率)の2乗
  例えば撮影倍率が等倍のマクロレンズの場合、
  (1+1)の2乗で露出倍数は4倍になります。
  と言うことは光の量が1/4になるということで、2段暗くなります。
  つまり、公称F値×(√露出倍数)=実行F値となり
  開放値がF2.8のレンズなら2段分でF5.6相当になるということです。
  (ちなみに1:2のハーフマクロの場合は2倍の露出倍数がかかり、1段暗くなります。)

  ということで、レンズを近距離撮影側に繰り出した時に開放F値が暗く表示される場合、
  これはカメラの機能上の特性であり、異常ではありません。

  Micro105mmF2.8Dは無限遠でF2.8、撮影倍率1/4倍でF3.3、1/3.2倍でF3.5、1/2倍でF3.8、1/1.32倍でF4.2、
  等倍でF5.0になるようです。

  しかしマクロレンズでもこの露出倍数のかからないレンズがあります。
  それがAF Zoom-Micro Nikkor ED 70-180mm F4.5-5.6D(製造完了品)なんです。
  したがって、一見開放F値の暗そうなこのレンズは、近接撮影に於いてはテレ端F5.6はF2.8クラスのレンズ
  と同等となります。(でも画角は広くなるみたいですが・・・)

・テレコンバーターについて

 これはカメラとレンズの間に挟んで使うモノで、レンズの焦点距離を伸ばしてくれます。
 1.4倍、1.5倍、1.7倍、2倍、3倍のものがあります。
 これを付けると、レンズのF値がテレコンの倍数分、大きく(暗く)なります。
 例えば200mmF2.8のレンズに1.4倍テレコンを付けると280mmF4相当になります。
 例えば200mmF2.8のレンズに2倍テレコンを付けると400mmF5.6相当になります。
 尚、D70のAFセンサーは開放値がF5.6より明るい(F値の小さい)レンズでないと作動しません。
 (一部のF6.3のレンズはD70に情報を伝達するときF5.6以下のレンズであるかのように
  AFセンサーを騙しています。)
 したがって、例えば300mmF5.6のレンズには1.4倍テレコンを付けるとAFが効かなくなります。
 同様に開放F値がF4以上暗いのレンズに2倍テレコンは使えません。

 実際はテレコンは2倍のものはかなり画質が悪くなり、買っても使わなくなるケースが多いようです。
 買われるならkenkoのデジタルテレプラス300の1.4倍か純正の1.4倍もしくは1.7倍がおすすめです。
 kenkoのモノは純正では作動しないレンズも付けられる事があるなど、その対応レンズの多さが魅力です。
 画質で選ぶならやはり純正の対応テレコンでしょうか?
 (ちなみに現行の純正テレコンはSWM内蔵レンズで且つ、70-200mm以上の望遠レンズしか
  装着出来ない仕組みになっています。)
 (シグマ製テレコンは同社製の特定のAPO望遠レンズしか装着できません。)

 本来、テレコンは緊急時に使うモノだと思っています。テレコンを付けた焦点距離と
 同じ焦点距離のより望遠レンズの方が圧倒的に高画質になることがほとんどです。
 テレコンを買うのだったらその機能を生かせるように、大口径望遠レンズを持って
 いることが必要条件
と考えます。

●ズーム倍率について

 ズームレンズの場合、望遠端÷広角端でズーム倍率が計算出来ます。
 コンパクトカメラの「何倍ズーム」に当たる数字です。

 交換レンズは何故コンパクト機のように何倍ズームという呼び方をしないで、焦点距離で表すかと言うと、
 例えば24-120mmのレンズと80-400mmのレンズはともに同じ5倍ズームになります。
 同様に10-20mmレンズと200-400mmレンズはどちらも2倍ズームになります。
 しかし、どちらの例の場合も焦点距離がまるで異なりますよね。
 このようなことから、焦点距離で表さないと、どのようなレンズかわからないからです。

 さてこのズーム倍率なんですが小さければ小さいほど画質が良くなる傾向があります。
 たとえばズーム倍率1倍だと単焦点レンズになります。
 つまり『単焦点レンズ>低倍率ズームレンズ>高倍率ズームレンズ』と左に書いて
 ある方のレンズほど高画質だと思ってください。
 ズーム比が大きいほど両端の歪みは多くなります。また解像度も落ちる場合が多々見受けられます。
 超広角レンズではその広角の特性ゆえ、あまり高倍率なものは極端に画質が落ちますので、
 概ね2倍程度のものが多いのです。
 また、超望遠レンズも3倍程度のモノが多いですね。
 標準域を含むズームレンズは様々で2倍〜16倍超まであります。
 特に明るい(F値の数字の小さい)大口径レンズは2〜3倍程度になっています。
 キットレンズのDX18-70mmは約4倍ズームです。DX18-55mmは3倍ズーム
 画質を考えれこの辺のズーム比までがよろしいかも?
 FX機では28-200mmや28-300mm、DX機なら18-200mm、18-250mm、18-270mm、18-300mmなどは
 高倍率ズームでレンズ交換も減らせるし、便利なのですが、画質では低倍率ズームレンズには敵わないことが場合が多いです。
 特にデジタル一眼レフカメラ初心者は、どうしてもズーム比の大きい高倍率ズームレンズを
 選択しがちですが、画質を優先するなら、低倍率ズームレンズをおすすめ致します。
 しかし、高倍率ズームは1本持っていると何かと便利なこともあるので、旅行用に現在、
 発売されている18-200mmなどを買い増ししていくことも検討されるとよろしいかも知れませんね。
 運動会用に望遠レンズ代わりに28-300mmや18-300mmクラスの高倍率ズームを選択するのも
 よろしいと思います。 (ただ70-300mmの望遠端より解像度もかなり落ちます。)

 カメラが上達するにしたがって、最初は便利な高倍率ズームを使っていても、
 次第に画質に満足出来ずに、上に書いた超広角ズーム〜超望遠ズームまで焦点距離域別の
 ズームレンズを購入していく傾向があるようです。
 さらに拘りを持つ場合は、自分のよく撮る焦点距離が自然とわかるようになり、単焦点レンズを
 いくつも揃えるという事に行き着くようです。

・ズームレンズに比べて単焦点レンズの優れた点は

【明るいレンズがある】

ズームレンズは明るくてもF2.8までですが、単焦点だとF1.4やF1.8、F2などの明るいレンズがあります。
このことにより、暗い場所でもある程度、シャッター速度が稼げます。
例えば、室内でF3.5のキットレンズの場合、シャッター速度が1/10だったとすると、この状況では手持ち撮影では
手ブレしてしまう事が多いですが、F1.4の単焦点レンズなら同じ露出値(画像が同じ明るさ)では1/60になるので
手ぶれが防げます。
また、被写体が動いてしまってキットレンズではブレる状況でも単焦点レンズはシャッター速度を確保できるので、
被写体ブレを防いでくれます。

【ヌケがいい】

単焦点レンズはレンズ構成枚数が少ないので、透過率がズームレンズより高くなりヌケがよくなります。
ズームレンズではなんだか1枚ベールがかかったような写りでも、単焦点はそのベールが剥がれたような
スカッとした写りになります。
(すべての単焦点レンズに当てはまる訳ではありません)

例えば、1枚の透過率98%のレンズ用ガラスがあるとします。
このガラスに光りが通れば2%の光が通らなくてやや暗くなります。
次に同じ98%透過率のレンズを通せばさらにそこから98%だけ光が通るので、
最初の光より96%(=98%×98%)しか光が通らなくなります。
これを10回以上計算すると光は20%ほど減衰してしまうんです。
20枚以上だとかなりの減衰率になってしまいます。

【写りがいい】

ひとつの焦点距離だけで設計できるので、各収差を抑えた設計がしやすいので、ズームレンズより描画性能がよいようです。
ズームレンズのように無理矢理、特殊異常分散レンズや非球面レンズを沢山使わなくても補正しやすいようです。
また解像度も高くなるようです。
(すべての単焦点レンズに当てはまる訳ではありません)

【ボケやすい】

背景をボカしたい状況では、同じ焦点距離でも明るいF値の単焦点レンズはより被写界深度を浅くできるので、
背景がよりボカしやすいです。
勿論、絞りを絞れば背景までもピントを合わせられます。
つまり、被写界深度のコントロールの幅は広いということになります。
また、F値の数値が小さくなる(明るくなる)ほど、玉ボケは大きくなります。
玉ボケの大きさは実は開口径と同じになるんです。
つまり開口径=焦点距離÷F値で簡単に求められます。
それで出た開口径の大きさと全く同じ実寸の円盤を作って、玉ボケさせたい被写体と同じ距離で写せば、
玉ボケとその円盤は同じ大きさになります。
そして、このことは撮像素子の大きさには無関係なんです。

【より寄れる】

単焦点レンズはズームレンズに比べ、同じ焦点距離でも、被写体により寄れるレンズが多いです。
(最短撮影距離が短い)
(すべての単焦点レンズに当てはまる訳ではありません)

【コンパクト】

単焦点レンズはズームレンズより小型軽量に作れるので、より軽快に撮影出来ます。
(すべての単焦点レンズに当てはまる訳ではありません)

【手軽な値段からある】

単焦点レンズはF2.8の明るいズームレンズに比べて、安いものが多いです。

【特徴がある】

単焦点レンズは単にズームと同じ焦点距離でも、独特の写り具合があって、ズームとはひと味もふた味も
異なります。かなり個性派なものが多いです。
またズームには少ないマクロレンズやズームレンズにはない魚眼レンズ、ボケコントロール機能付きレンズ、
あおり機能付きレンズなど様々な超個性派レンズもあります。

●レンズの明るさについて

 (以下は能書きなので、難しいと思ったら読み飛ばしてください。)

 まず、F値とは実焦点距離をレンズの有効開口径で割ったものがF値といいます。
 有効開口径とはレンズの中で光を実際通す穴の大きさです。だた、最近のレンズは
 複数枚のレンズを使用していますの有効開口径はそれら複数のレンズを複雑な計算から
 導き出されている仮想口径のようです。概ね絞りの開口径に近いと思います。
 難しい話しはこの辺で、実際このF値の値が小さくなるほど明るいレンズとなります。
 レンズが明るいとシャッター速度が速く出来ます。
 例えば50mmF4のレンズでシャッター速度が1/60だったら、35mm換算で75mmとなって
 『1/35mm焦点距離』の手ぶれ限界を越えてしまい、手ぶれの危険性が高いですが、
 50mmF2.8だったら、同じ露出の場合シャッター速度は倍の1/125(カメラの場合は近似値を
 使うのでこのような数字になる。実際は1/60は1/64が、1/125は1/128が正しい。)になって
 手ぶれの限界値以内に収まるので手ぶれの危険性も少なくなる。
 また、シャッター速度が速く出来るので、被写体ブレ(被写体が動いてしまってブレた画像
 になること)も少なく出来る。
 その他にF値が小さいと被写界深度(ピントの合っているように見える前後の範囲)を
 浅く出来るのでより背景をボカした写真が撮れます。

 以上をまとめると、
 F値が小さい(明るい)と
 ・シャッター速度を速く出来るので、被写体ブレや手ぶれを防ぐのに有効である。
 ・被写界深度を浅くできるのでより背景などをボカした表現が出来る。
 ・暗い場所でもスピードライトを使わずに撮れることもある。

 ・スピードライトを使った場合は、より遠くまで光が届くようになる。
 と言うように、いろいろと、いいことがあります。

 しかし、開放F値の小さい明るいレンズは高価で重たくて大きいんです!!
 しかもズームレンズではF値が一番明るいのはF2.8までしか現在ありません。
 それより明るいのは単焦点レンズになります。現行レンズではF1.4が一番明るい値になります。
 (純正は24mmF1.4G、35mmF1.4G、50mmF1.4G、85mmF1.4Gの4本)
 (MF単焦点では純正50mmF1.2というのがありますが、D70・D70s・D80・D90・D50の内蔵露出計は使えません。)
 (キヤノンはマウント径が大きいので50mmF1.0なんていうレンズが以前ありました。)
 ちなみにズーム全域で開放値がF2.8のような明るいレンズを大口径レンズと言います。
 (こういうレンズは広角〜望遠までF値は一定の場合が多いですね。このようなレンズは
 本来は広角でもっと明るく出来るのですが、描画性能が落ちるのであえて、広角端で口径を
 抑える仕組みにして望遠端とF値を揃えてあるようです。)

 特に大口径望遠レンズは10万円〜100万円以上します。
 また、超望遠レンズでは500mmF4や600mmF4それから800mmF5.6なども大口径レンズと呼ばれます。
 (実際に口径が大きい!)
 大口径標準レンズだとレンズメーカー製で5万円〜、純正では20万円ぐらいします。
 キットレンズはF3.5-4.5なのでF2.8とは広角端で2/3段違いがあります。
 (シャッター速度言うとF3.5で1/60なら同じ露出値だとF2.8では1/100相当になります。)

 明るいレンズは室内など少し暗い場所などに威力を発揮します。またポートレートなど
 背景をボカす表現でも有効です。
 (特にF2.8通しの大口径ズームレンズでは、望遠端での開放値が大きく違うので・・・)
 この辺の用途が多い場合は明るいレンズを検討してください。
 また、単焦点レンズではズームレンズには無いF1.4、F1.8、F2などの明るいレンズもあり、
 大口径ズームレンズより安価に買えます。(特に純正28mmF1.8G、DX35mmF1.8G、50mmF1.8G、85mmF1.8Gや
 シグマ20mmF1.8、24mmF1.8、28mmF1.8などのF1.8シリーズは比較的安価)
 (F1.4の単焦点レンズではF2.8の大口径ズームレンズに比べてシャッター速度が4倍も速く出来ます!)
 明るいレンズが必要な場合は単焦点レンズも是非、検討してみてくださいませ。

●最短撮影距離について

 最短撮影距離とは、デジタル一眼レフカメラのCCDやCMOSの面から被写体まで一番寄った時に
 撮影出来る距離を指します。
 この位置より短いとフォーカス(AFでもMFでも)が合わなくなりピンボケ写真になります。

 ではCCDはどの位置にあるかというと、デジタル一眼レフカメラ本体の上面の液晶パネル
 の右下にΦを横にしたようなマークがあり、この位置がCCDの位置になります。
 最短撮影距離は決してレンズ先端からの距離ではないので、お間違いないように!
 (ちなみにレンズ先端から被写体まではワーキングディスタンスと言います。)

 さて、実際、最短撮影距離が短いほど、幅広い表現が出来ます。
 特に寄った写真が撮れるので、広角撮影などでは大変有効です。
 望遠レンズだとこの距離が長いと近くのモノが全く撮れない事になります。

 広角レンズでは20cm〜30cm、標準レンズだと30cm〜50cm、望遠レンズで1m〜1.5m、
 超望遠レンズで2m〜3mぐらいを目安にして下さい。

 とくにスナップなどでは最短撮影距離が短いと重宝します。

 同じ焦点距離のレンズなのに何故、最短撮影距離が異なるか?という疑問に思うことがあると思いますが、
 これはレンズ構成やフォーカス方式の違いにより、最短撮影距離が異なります。
 全郡繰り出し式は要は接写リングをかませたような状態にレンズが移動することにより、最短撮影距離を短くしています。
 しかし、この方式はレンズの繰り出しが大きくなるという特徴があり、それにより、AF速度が低下します。
 最近のレンズでよく使われているのが、IF方式やRF方式です。これはレンズ中間郡やレンズ後郡を移動させるので、
 レンズの繰り出しはあまりなく、フォーカススピードが速いのが特徴です。
 しかし、これには弊害があり、最短撮影距離付近では画角が変化してしまうケースが多いことです。
 特に高倍率ズームレンズではそれが顕著に現れます。(特に望遠側最短撮影距離付近で)

●重さ、大きさについて

 レンズは小さければ小さいほど携帯するのに便利ですが、上記のように大口径レンズは
 必然的にレンズ径が大きくなりますので、重くなる傾向があります。
 また超音波モーターや手ぶれ補正機能も内蔵するとその分、重くなります。
 小さいレンズはどうしても暗いレンズになりがちなので、その辺で携帯性か明るさか
 どちらをとるかで選択が分かれます。

 広角レンズはレトロフォーカス設計なので、どうしても前玉を大きく作る必要があります。
 これを小さくしてしまうと周辺減光が出てしまいます。
 # 超広角ズームや広角側16〜17mmのズームレンズではよく起こりがちな現象ですね。

 また1kg以上の重いレンズは、それなりに丈夫で重い高価な三脚が必要になります。
 D70・D70s・D80・D90・D50とのマッチングでは本体(595g)より重いレンズはかなりバランスも
 悪く、重みを感じます。
 大口径標準レンズもズーム比の大きいものは大きく重くなる傾向があります。
 大口径望遠レンズに至っては1kg以上は当たり前の世界です。
 (モノによっては数kgなんていうのもざらです。)
 さて、実際は標準ズームだと先に挙げたD70本体重量を上限の目安に考慮すると
 いいかも知れません。またあまり重いレンズを持ち歩きたくない場合はF3.5からの
 ズームを選択するのもいいと思います。
 どうしても明るさが必要ならば、単焦点レンズが明るく、ズームレンズより軽いので
 おすすめです。
 一番軽いレンズは僅か120gのパンケーキと言われる薄いMFレンズの45mmF2.8Pがあります。
 AFだと155gの50mmF1.8Dが一番軽いレンズになります。
 ちなみにキットレンズのDX18-70mmが390g、軽いDX18-55mmが205gです。
 またデジタル専用レンズは概して軽いレンズが多いので、軽さを選ぶならデジタル専用レンズがいいでしょう。
 純正AF-S DX ED55-200mmF4-5.6Gなどは望遠レンズなんですが、255gと非常に小さくて軽いです。
 # 私の愛用レンズ。
 標準ズームだったら、純正AF-S DX ED18-55mmF3.5-5.6GIIが単焦点レンズ並に小さくて軽いですね。

●超音波モーター内蔵レンズについて

 各種キットレンズをはじめ最近のレンズには超音波モーターを搭載したレンズは多くなりました。
 # ちなみに、超音波モーターはニコンではSWM、シグマではHSMと言っています。
 # キャノンがUSMで、コニカミノルタがSSM、ペンタックスがSDM、オリンパスがSWDです。
 現在、超音波モーターを内蔵したレンズを発売されているのは上記6社だけです。
 (ミノルタ、ペンタックス、オリンパスは各社高級レンズのみ数本発売しているだけでまだ非常に少ないです。)

 超音波モーターを内蔵したレンズはAF合焦速度が速くなります。
 (特にD70・D70s・D80・D90・D50・D200のボディ内蔵モーターは非力なので・・・)
 それから、AFからフォーカスリングを回すだけで瞬時にMFに移行出来るのも、優位な点です。
 またAF駆動音も大変静かです。

 # と言ってもニコンの超音波モーターには大きく分けて2種類ぐらいあって、リング型SWMと、小型SWMです。
 # 小型SWMはレンズをコンパクトに安く作れるんですが、モーターが非力であまり速くない、
 # 壊れやすいという欠点があります。キットレンズの多くは小型SWMみたいです。DX18-70mmはリング型

 出来れば、超音波モーター内蔵レンズで揃えておきたいですね。
 # ただし、超音波モーターが故障したらAF動作しなくなるので、レンズ部品保有年数を過ぎたら、ちょっと心配ですね。
 # レンズはなんともないのにSWMの部品が無くて修理出来ないなんて、悲しいことにならなければいいんですが・・・

●手ぶれ補正機能内蔵レンズについて

 コンパクトデジカメやビデオカメラでもお馴染みの手ぶれ補正機能ですが、
 現在、この機能がある交換レンズを発売しているのは、ニコン(VRレンズ)、キャノン(ISレンズ)、
 シグマ(OSレンズ)、タムロン(VCレンズ)、パナソニック(O.I.S.)などがあります。
 (ソニー(旧コニカミノルタ製を含む)、ペンタックス、オリンパスの一部のデジタル一眼レフカメラは、
 カメラ内部のCCDやCOMSなどの撮像素子を動かす方式の手ぶれ補正機能を持っています。)

 ニコンやキヤノンのようにレンズ内に手ぶれ補正を持たせる方式は、シャッターを半押しした場合に、
 ファインダー画像が補整効果により安定するという特徴が有ります。
 また、この方式は望遠でより効果が高いように思います。
 難点は、その仕組み(手ぶれ補正機構)が内蔵されていないレンズでなければ、手ぶれ補正の恩恵は
 受けない所に有ります。
 ただし、最近では手ぶれ補正機構を搭載したレンズのラインナップもかなり増えていますし、
 安価で買えるものもあります。
 一方、カメラ内に手ぶれ補正機構のあるメーカーの機種では、その機種に取り付け可能なほとんどの
 レンズで手ぶれ補正の恩恵が受けられます。
 (レンズに手ぶれ補正機構を搭載しなくていいので、その分、レンズを安価に作れると言うこともありますが・・・)

 さて、その手ぶれ補正機能ですが、シャッター速度で最大3〜4段分ほどの効果が
 あると言われています。(最近のVRIIでは4段分の効果があるようです。)
 例えば普通は1/60のシャッター速度になる露出値の時、手ぶれ補正機能付きだと
 1/500のシャッター速度で撮ったときと同じ位程度、手ぶれを防いでくれます。
 300mmレンズでは35mm換算450mmになるので、手ぶれ補正があると1/60でも
 手持ち撮影出来ることになります。
 しかし、手ぶれ補正機能はあくまでも補助機能なので、しっかり構える事がやはり肝要です。
 あまり手ぶれ補正機能を過信しないほうがよろしいと思います。
 特にワイド端は3段分も効果ありません!(せいぜい1段半ぐらいがいいところかも?)
 それから、被写体ブレには全く効果ありませんので、どちらかというと明るいレンズの
 方がブレには効果的かも知れませんね。
 しかし、絞って撮りたい場合などは、手ぶれ補正機能の恩恵がよくわかります。
 手ぶれ補正レンズは電気食いなので、電池の持ちが通常レンズより若干悪くなります。
 また、三脚使用時は、振動周波数の違いから手ぶれ補正機能をOFFにしないと、かえってブレます。

 ニコンのVRレンズは現在、以下の通り合計22本発売しています。(現行販売品のみ)
  VR搭載ズームレンズ(15本)
   ・DX 16-85mmF3.5-5.6G VR
   ・DX 18-55mmF3.5-5.6G VR
   ・DX 18-105mmF3.5-4.5G VR
   ・DX 18-200mmF3.5-5.6G VRII
   ・DX 18-300mmF3.5-5.6G VR

   ・DX 55-200mmF4-5.6G VR
   ・DX 55-300mmF4-5.6G VR
   ・16-35mmF4G VR
   ・24-85mmF3.5-4.5G VR
   ・24-120mmF4G VR
   ・28-300mmF3.5-5.6G VR
   ・VR70-300mmF4.5-5.6G
   ・70-200mmF2.8G VRII
   ・VR80-400mmF4.5-5.6D
   ・200-400mmF4G VRII

  VR搭載単焦点レンズ(7本)
   ・DX Micro 85mmF3.5G VR
   ・Micro VR105mmF2.8G
   
・200mmF2G VRII
   ・300mmF2.8G VRII

   ・400mmF2.8G VR
   ・500mmF4G VR
   ・600mmF4G VR
 (税込み定価20万円〜176万円する超高価なレンズが1/3以上ありますね。)
 今後、ニコンはVRレンズのラインアップはさらに増やしていくのではないかと予想出来ます。

●絞り羽根について

 レンズにはそれぞれ絞り羽根が内蔵されていて、これによって絞りをコントロール
 しているのですが、レンズに依っては絞り羽根の枚数や形状が異なります。
 さらに、ボケの形の綺麗なレンズは円形絞りといって、絞りが真円に近い形に加工されています。

 レンズの開放では絞り羽根は出ませんので、真円になりますが、レンズの収差を抑えるために、開放から1〜2段
 絞って撮影することがよくあります。そういう場合、円形絞りが威力を発揮しますね。
 
 しかし、円形絞りと言っても、そのレンズの最小絞り(Fナンバーが大きな数値の絞り値)まで円形を保つレンズは
 ほとんどありません。大体が、開放から1〜2段分まで円形を保つレンズが多いと思います。
 (中には3段分以上ぐらい円形を保つレンズもありますが・・・)
 古いレンズや安価なレンズはこの円形絞りになっていないことが多いです。

 また絞り羽根の枚数が多ければより円に近くなるので、この枚数が多いレンズの方がボケが綺麗な傾向があります。
 絞り羽根の枚数は奇数と偶数があり、違いは、点光源などを撮影すると、その周りに光芒といって
 光の筋が写りますが、コレが偶数だとその数だけ光芒が現れます。
 奇数の場合はその数の2倍の光芒が現れます。
 (偶数の方が1本1本の光芒はより強く出ます。)(詳しい解説は省略します。)
 
 特にニコンはこの絞り羽根の枚数は奇数にこだわっているようです。
 殆どのレンズが7枚もしくは9枚です。
 一方、キヤノンは絞り羽根の枚数は偶数にこだわりがあるようで、6枚、8枚というのが
 多いようです。レンズメーカー製の場合は6枚〜9枚まで様々です。
 (ちなみに、MFレンズの中には13枚とかの絞り羽根を持ったレンズもありました。)

 特にポートレートやマクロを主に撮影される方はこの絞り羽根の形状と枚数にこだわって
 みてください。

●最大撮影倍率

 この数字が大きいほど被写体を大きくクローズアップして撮れます。
 表記は0.5倍とか1:2倍とかの表記方法があります。(ちなみに0.5倍も1:2倍も1/2倍も同じ倍率です。)
 通常、一番大きく撮れるのが、マクロレンズで等倍(1:1倍)で撮影出来ます。
 上のマクロレンズの項目で記したとおり、この等倍撮影とはそのカメラのCCDやCMOSなどの撮像素子上で
 被写体と同じ大きさになるということ
を意味します。
 簡単に言えば全長1mmのものを写した場合、撮像素子にも1mmの長さで写っているということです。

 ただし、DX機の場合は、プリントした場合、35mmフィルムカメラに比べると最大撮影倍率×1.5倍に写ります。
 (これは引き延ばし率の違いからですが・・・)

 小物や花、昆虫など小さなものを大きく撮りたいのなら、迷わずマクロレンズを選択してください。
 しかし、たまに撮るぐらいなら0.33〜0.5倍程度の簡易マクロ機能付きズームレンズでもいいかも知れません。
 あと、クローズアップレンズというフィルターを付けると最短撮影距離が縮まり、実質、撮影倍率が上がります。
 (この場合、より色収差の出にくいACタイプをおすすめ致します。)
 (その他にもテレコンバーターのようにカメラボディとレンズの間に挟む接写リングやベローズという器具もあります。)
 (また、テレコンバーターも撮影距離を変えず焦点距離が伸びるので、実質、撮影倍率が上がります。)

●高級素材レンズとレンズ構成枚数

 レンズは様々な収差と言われる光の描写上のエラーが発生するのですが、
 これをいろいろな素材で補正しています。

 収差には光の波長によって焦点の位置がずれて、色のにじみが出る「色収差」、
 光軸上で近軸光と外周光の焦点が合わない「球面収差」、同じ原因で画像周辺に結ぶ
 焦点が方向性をもってずれる「コマ収差」、画像周辺部の焦点ボケが円にボケずに
 線状に流れる「非点収差」、画像が平面にならない「像面湾曲」、画像周辺において
 直線が曲線に歪んで写る「歪曲収差」というものが代表的なレンズの収差です。
 (収差について詳しくはこちらのページのをご参照くださいませ。)

 さて、その中でも目立ち易いのが歪曲収差と色収差です。
 歪曲収差は、非球面レンズによって補正されます。
 非球面レンズにも、研削非球面レンズ、複合(ハイブリッド)非球面レンズ、ガラスモールド非球面レンズなど
 いろいろな種類があります。近年、職人のコストのかかる研削非球面レンズを使ったレンズが生産完了品に
 なることが多いようです。(現行品でも高価なレンズになってます。)
 色収差は異常低分散レンズ(EDレンズなど。別名色消しレンズ)等によって補正されています。
 しかし、どちらのレンズも高級素材でレンズの値段に跳ね返ります。
 最近ではカメラ内部で自社のレンズごとの色収差情報を持ち、それを自動補正してくれるD90やD300などの
 機種がありますので、純正レンズを使う分にはそれほど気にしなくても良くなりました。

 また、設計によって、収差を抑えることも出来ます。
 標準域の単焦点レンズなどはこういう特殊レンズを使用しなくても収差を抑えられた
 りできるようです。
 (いい例がシグマの55-200mmDCレンズです。このレンズはこれらの高級素材は
  一切使用していませんが、かなり収差を抑えられています。)

 今度はレンズの構成枚数についてですが、何群何枚という形でカタログに表記されています。
 特にズーム倍率の高いレンズほど収差も出やすく、レンズ枚数が多くなる傾向があります。
 また手ぶれ補正レンズでは、シフトさせるレンズも必要なので、構成も複雑になりレンズ枚数が
 多くなります。

 ではこの、レンズ枚数が多ければ良いかというと、答えは×です。
 実は、レンズ枚数は少ないほど「ヌケ」が良くなります。
 (レンズ1枚1枚には透過率といものがあり、光を100%透過するわけではなく、不純物等で
 僅かに透過しきれない光がある。その透過率は枚数が増えれば、比例的に落ちてくる訳で、
 ベールを被ったような描画になりやすいのです。
 枚数が少なくなればなるほど、透過率も上がり、スッキリした描画になります。)
 また、この他に、レンズ枚数が増える事によって内面反射も増えるといった弊害もあります。

 したがって、ガウスタイプと呼ばれる比較的単純な構成の標準域の単焦点レンズはレンズ枚数
 も非常に少ないですが、その分、ヌケのいい描画が期待できます。
 したがってズーム比や収差補正をとるか、ヌケをとるかでレンズの性格も変わってきます。
 (まあ、この辺はバランスなんですが・・・)
 また、非球面レンズを使うとコントラストの低下を招いたり、ヌケが悪くなるともいわれています。

 また、郡数とはレンズ同士を数枚接合(貼り合わせ)したグループの数のことで、単層コート時代は、こうすることにより、
 なるべくガラスと空気の界面を減らすことにより、表面反射を少なくし、透過光量の低下を防ぐための工夫だったんです。
 マルチコート化された現在でもなるべく郡数を少なくした方が透過率が上がります。

●フォーカシング形式

 これはピントを合わせるとき、交換レンズ内どの構成レンズを動かすかといことです。
 最近多のがIF形式です。これはレンズを前郡・中郡・後郡と分けて、中郡のレンズだけ
 を移動させて、ピント合わせを行う形式です。
 一方、RFとはレンズの後郡を移動させてピントを合わせる形式です。
 昔は、、レンズの前郡を移動させて合わせる形式が多かったのですが、ズーム全盛で
 レンズ構成が複雑になり収差が出やすい、フィルターが回ってしまうなどの使い勝手が
 悪いので、次第に、IF式やRF式が多くなりました。
 IF式やRF式の利点は他にもフォーカス速度が速くなることが知られています。
 しかしIF形式のレンズは無限遠以外では広角側で公称値より若干、画角が狭くなり、
 望遠側で画角が広くなる
ことが知られています。(特に望遠側の最短撮影距離付近では
 極端に画角が変化します。)
 尚、ニコンとシグマはIF形式とRF形式の表記を分けていますが、タムロンはRF形式でも
 IF形式と言っているようです。

●DX専用レンズか?FX兼用レンズか?

 さて、最近ではDX専用レンズもたくさん発売されていますが、このDX専用レンズの良さは何んでしょうか?
 それは、撮像素子に合わせた光学性能を考慮して設計出来ることです。(当たり前か?)
 それによってレンズ構成を単純化したり、内面反射を抑えたり、レンズの大きさを抑え、重量を軽くすることが出来ます。
 また、値段もデジタル専用の方が小さいレンズで作れるので、若干安く出来ます。
 また、デジタル用にコーティングも合わせられます。

 それでは、DX機でFX用レンズはダメかというとそうでもありません。
 一番の利点は、FX用レンズをDX機で使用した場合、解像度が高く、レンズの収差が出にくい、
 描画の最もいい中心部しか使わないからです。
 例えば、FX機では周辺で像が流れるレンズや周辺減光といってレンズの四隅が
 暗くなるレンズ等は中心部だけ使えば、その劣った部分は使わないので、とても
 相性のいいレンズもたくさんあります。
 (反対にDX専用レンズは周辺減光が目立つものが多いのも事実です。)
 FX兼用レンズでは、レンズも大きくなるので、重くなったりします。
 
 また、FX機でも使える35mmフィルム用レンズはコーティングがデジタル用でないので内面反射が多くて、
 フレアやゴーストが出やすかったりします。
 そんな中で、フィルム用レンズでも最近、デジタル対応を謳ったレンズがあります。
 デジタルの場合はフィルムと違って、撮像素子(CCDやCMOSなど)に出来るだけ直角に光が
 当たった方がよく、レンズ内面の光の反射はフレアが出やすく、デジタルでは画質劣化
 の原因のひとつになります。
 デジタル対応レンズはこの内面反射を抑えるコーティングが施されている事が多いんです。
 (これはDX専用レンズにも言えます。)

 またコーティングによって逆光性能もかなり違いがあるようです。
 特に、「ニコン・スーパーインテグレーテッド・コーティング」は逆光に強いという評価が
 定着しています。また、FX用の高級レンズの一部には「ナノクリスタルコート」が採用され、さらに逆光時のゴーストや
 フレアなど劇的に少なく抑えられているようです。
 かつて、シグマのレンズは「逆光に弱い」と言われていましたが、最近では殆どの
 ラインアップをDG化して、コーティングを見直しています。コレによってかなり逆光にも強く
 なった印象があります。
 また、コーティングの色によって、撮影画像の色味にも影響があるようで、タムロンは暖色系
 の色合いとよく言われていますが、コーティングを見ると、赤っぽく見えるものが多いようです。

 但し、私はDX機もFX機も使っていますが、広角〜標準レンズはそれぞれ別に揃えた方がよいと感じています。
 DX機とFX機ではこの焦点距離域は異なるので、兼用にすると非常に使いにくかったりします。
 内面反射を考えれば、それぞれのイメージサークルにあった設計をされたレンズの方がよいと思います。
 
 つまり、広角〜標準域のレンズはDX機ならDX専用レンズを、FX機ではFX機対応レンズを使用するのが理想的だと考えます。

●価格について

 さて、ここで、レンズ選択に重要なのが価格ですが、販売店によっても価格はまちまち
 なのがレンズですね。
 目安としてニコン純正レンズは定価の25〜30%引きを目標にしてください。
 (レンズ発売日からの期間によって値引き率が異なるようです。発売直後は定価の20%引きがせいぜいです。)
 年に1度(だいたい秋が多いようです。)さらに卸値を5%下げる販促期間があります。
 このときが純正レンズの購入する狙い目ですね。詳しくはカメラ屋の店員と仲良くなると
 教えてくれます。(ニコン純正は最大35%引きぐらいまで安くなる。ちなみにニコンの社内販売が35%引きれいいです)
 (私はこの期間に近所のカメラ屋でVR70-200mmを購入しました。(^^ゞ)
 概して純正レンズは価格高めですね。
 (一部の店で逆輸入品を格安で売っていますが、これはニコンの国内保証が無いので、
  店の半年保証だけになり、リスクが若干あります。)

 また、レンズメーカー(シグマ、タムロン、トキナーなど)製レンズは定価の30〜35%引きを
 目標にしましょう。
 (当たり前ですが、新製品になればなるほど値引率は少ないです。人気レンズも同様です。)
 しかし、レンズメーカー製レンズは下取りに出したときは、ホントに二束三文になってしまいます。
 定価6万円で購入価格4万円として、1〜2ヶ月使って下取りに出すと1万円ちょっとぐらいになります。
 1年以上使うとほとんど値が付かないこともあります。(人気レンズや十数万円の高価なレンズはある程度の
 値段になりますが・・・)
 一方、純正レンズは1年使っても状態が良ければ、購入価格の5〜6割で引き取ってくれます。

 初心者はまず純正レンズを1本は持つことをおすすめします。
 同じ焦点距離や開放F値のレンズでも純正と社外品は2倍〜4倍ぐらい違ったりしますが、個人的には、
 やはり価格にみあった価値が純正レンズにあると思っています。
 特にニコンは社内基準が厳しいことで有名なので、より信頼できるレンズが多いです。
 # まあ、純正でも初期不良やピンズレ、片ボケなどのハズレレンズは僅かに存在しますけど・・・

 レンズは新品で全て揃えるに越したことがないんですが、私のような貧乏人は
 いつも新品を買える訳ではないので、どうしても中古に手を出してしまいますが、
 初心者には中古はあまりオススメしません。
 中古レンズ選びはかなり知識がないと、後でとんでもない目に合わされます。
 (特にカビ付きやカビ跡付きは絶対にに避けるべきです。)
 (ピントずれや片ボケなどはメーカーに修理を依頼しても直らないことがあります。)
 (それからVRユニットや超音波モーターなどの耐久性も問題になることが、今後あるかもしれません。)
 (もしメーカー側の性能部品保有期間を過ぎた場合は修理不能になる恐れもあります。)
 どうしてもというなら、信頼出来る店で3〜6ヶ月の中古保証が付いた、A品(極上品)レンズ
 を選んでください。

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